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設計事務所としての取り組み

施工会社との協働

ー施工力のある会社との継続的な協働により一定の工事品質を保ちます


同じ図面による建物でも、施工会社が変わると細かい部分も含めて多くの違いが生じます。施工会社ごとに技術や理念、一緒に仕事をする下職さん(大工さん・左官屋さん・塗装屋さんなど)が違うからです。
あえて言えば、施工会社と大工が同じであっても監督が違うだけで設計者に対する質問、下職への指示の仕方が変わり、細かい部分で多くの違いが生じます。
いくつもの仕事を経た上で、お互いに信頼関係のある安心して仕事を任せられる施工会社との継続的な協働は工事の品質を保つためにとても大切なことだと考えています。
 

 
 
 
協働関係にある施工会社に一番期待することは、しっかりとした良い理念を持っていることです。
監理者として現場に行くのは週1回、数時間というのが基本です。細かい確認のために電話やメールでの連絡もしますが、ずっと現場に居るわけではないので作業の詳細は現場監督や職人さんに委ねることになります。
設計者が見ていないところでもきちんと作業してくれるという理念をもった会社でないと品質の確保が難しく、それが全ての職人さんに行き届いている必要があります。施工会社の利益確保は大切で当方も設計者として気を配りますが、利益最優先の会社とは一緒に仕事はできません。良くしようという現場からの提案があるくらいでないと良い仕事はできません。
図面に描いてあることを鵜呑みにして、打ち合わせの時に施工者としての意見を言わない監督や職人さんは信頼できません。
余談ですが・・・掃除ひとつとってもそうです。現場の前の道路が汚い施工会社には仕事は任せられませんよね。 
 
また施工会社とは『いつも通り』とか『○○邸の△△と同じ造り方』などというモノ造りの共通認識が多い方が良いと思います。
お互いにきちんと確認したつもりでも、出来上がったものを見ると違っていることがあります。既製品を組み立てるだけであれば大きな問題は無いかもしれませんが、お互いのちょっとした思い込みで違うものになってしまうのです。出来てしまったものを造り直すのは時間とお金が無駄になるだけではなく、建物にダメージを与えてしまうこともあります。
大工さんをはじめとする職人さんの癖、監督の性格がわかっていることで仕事が上手く行き、仕上がりが良くなるというものです。現場ではやはり人と人の付き合いなので、顔見知りの職人さんの方が面倒な仕事も頼みやすいです。
設計中に新たな試みがあり、直接電話で相談できるのもモノ造りでは大切なことです。それらが建て主さんのメリットにつながります。
 
 

 
見積り額にもメリットが出てきます。何度も仕事をしたことがある設計者であれば、図面の意図が読み取りやすく仮に分からない事があっても簡単な確認で済ませることが出来、無駄のないスリムな見積りになります。
逆に初めて依頼された設計事務所の場合、設計者の細かい意図が図面からは読み取れず、職人さんが見積りに予備的な費用を見込んだり、現場でどのような変更や指示が出てくるか予想がつかず、大工手間を普通より高くしたりと無駄な費用を見込まれることがあります。
工事を請ける会社が安心して見積が出来ることで抑えられる費用もあるのです。
 
継続的な協働にはメリットが多く、多くの建築家が自分のお気に入りの施工会社や職人さんを持っているものです。